
元WBA・WBO女子世界アトム級統一王者の松田恵里が、2026年9月15日にロリト麻理菜へ3-0判定勝ち。公式採点と最新戦績、世界再挑戦への現在地を整理する。
2026年9月15日、後楽園ホール。元WBA・WBO女子世界アトム級統一王者の松田恵里が、ロリト麻理菜との8回戦に3-0判定で勝利した。
松田は花形ボクシングジム所属の32歳。最新戦績は13戦9勝(1KO)3敗1分。日本、OPBF、世界2団体のベルトを獲得し、世界3団体統一戦にも進んだ。
4月のメキシコ遠征で判定負けして以来の再起戦。元日本・元WBOアジアパシフィック王者を相手に接戦を取り切り、世界上位へ戻るための一歩を踏み出した。
松田恵里の最新プロフィール
| 所属 | 花形ボクシングジム |
|---|---|
| 生年月日 | 1994年6月6日 |
| 出身 | 神奈川県伊勢原市 |
| 階級 | 女子アトム級 |
| スタイル | サウスポー |
| プロ戦績 | 13戦9勝(1KO)3敗1分 |
| アマ戦績 | 33戦21勝(9KO・RSC)12敗 |
| 主な王座 | 元WBA・WBO世界女子アトム級統一王者/元OPBF・日本女子アトム級王者 |
| 世界ランキング | WBA 4位、WBC 3位、WBO 4位、IBF 3位(JBC公式試合報告書) |
| 直近試合 | 2026年9月15日 ロリト麻理菜戦 ○8回判定 |
| 次戦 | 公式発表なし |
松田は高校2年でアマチュアデビュー。2017年の愛媛国体で5位に入り、アマチュア33戦を経験してプロへ進んだ。現在の所属ジム公式は、4団体すべてで世界4位以内と紹介している。
プロ4戦目で日本・OPBFの2冠
プロ入り後の上昇は速かった。2019年3月、プロ4戦目で日本女子アトム級王座とOPBF東洋太平洋同級王座を同時に獲得した。
ただし、地域王者になった後の世界挑戦は簡単ではなかった。世界王座を狙った最初の二度は、敗戦と引き分け。国内での早い戴冠と、世界で勝ち切れない時間の両方を経験した。
黒木優子を破り、WBA・WBO世界統一王者へ
転機は2024年1月12日。松田はWBA・WBO女子世界アトム級王者・黒木優子に挑み、10回判定2-1で勝利した。三度目の世界挑戦で、二本の世界ベルトを同時に獲得した。
同年11月にはドイツでWBC王者ティナ・ルプレヒトと3団体統一戦を実施。勝てば日本人女子初の主要3団体統一だったが、10回判定で敗れ、WBA・WBO王座を失った。
世界統一戦の敗北後、松田は2025年8月にTEAM10COUNTから花形ジムへ移籍。翌9月には葉月さなを2-0判定で退け、再起戦を白星で終えた。
メキシコ遠征で残った課題
2026年4月、松田はメキシコでマリアナ・ロドリゲスと対戦した。花形ジムの公式報告では、右ジャブ、左カウンター、接近戦でのボディー、終盤の回転力を見せたものの、採点は3者とも相手を支持した。
敵地の採点を論じるだけでは次へ進めない。相手の大振りを外した直後に、誰が見ても明確な有効打を重ねられるか。攻勢をラウンド終盤まで継続し、採点者へ優位を示せるかが再挑戦への課題になる。
松田恵里のファイトスタイル
事実:スピードと手数を使うサウスポー
公式配信元のBOXING RAISEは、松田をスピード、豊富な手数、前進力を武器とするサウスポーと紹介している。花形ジムの試合報告でも、右の前手で距離を探り、左カウンターから右フック、ボディーへつなぐ攻撃が記録されている。
9勝のうちKOは1。松田の強さは、一発で試合を終わらせる破壊力より、相手より先に触り、角度を変えながら攻撃を継続する点にある。
THE CORNER分析:前進と被弾回避を両立できるか
手数を増やすには相手の射程へ入る必要がある。そこで直線的に前へ出れば、右を合わせられやすい。松田が世界上位へ戻るには、ジャブで反応を引き出し、左を打った後に半歩ずれて次の攻撃角度を作ることが重要だ。
攻撃の量を落とさず、正面に残る時間だけを減らす。その小さな修正が、接戦のラウンドを取る確率につながる。
ロリト麻理菜戦の結果と採点
対戦相手のロリトは、元日本女子ミニマム級王者、前WBOアジアパシフィック女子ミニマム級王者。花形ジム公式ではWBO女子アトム級5位、IBF同級10位と紹介されている。
前日計量は松田46.0kg、ロリト46.1kg。JBC公式試合報告書では、8回を終えて77-75、77-75、77-75で松田の判定勝ち。花形ジム公式は、序盤の技術戦を経て松田が6回からボディー攻撃を強め、最終回は上下のコンビネーションで積極性を示したと報告している。全興行の確定記録は試合結果一覧、階級の位置づけはボクシング階級一覧で確認できる。
再起戦勝利から世界王座へ
日本とOPBFを取り、三度目の挑戦で世界2団体王者になり、ドイツで統一戦を経験した。王座陥落後は移籍し、メキシコにも渡った。
松田恵里の次の目標は、過去の肩書を守ることではなく、もう一度世界戦を必要とされる内容を作ることだ。
スピード、手数、前進力。その長所を残し、接戦を白星へ変えたことは前進だ。次は攻撃後の位置と序盤の明確さを高め、世界上位との比較で説得力を示せるかが焦点になる。

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